懲戒解雇

懲戒解雇にした従業員から「退職金をください」と言われました。
当社は中小企業退職金共済に加入していますが、退職金規程には
「懲戒解雇には支給しない」と定めています。

この場合、退職金規程どおり支給しないで良いのでしょうか。

 

退職金規程とは

退職金規程は会社が自由に決める規程です。会社にて支給する金額や
支給する対象者、今回のような例外的に支給しないことなどを自由に
決めることができます。
 

中小企業退職金共済制度（以下、「中退共」）とは

中小・零細企業の向けの法律に基づく国の制度です。
特徴としては、
１．国の制度ですので安心です。
２．掛金は全額非課税、手数料も不要です。
３．加入手続きや掛金管理もなく、会社が中退共本部が契約を結べば、
退職時には直接退職者へ振り込まれます。
 

退職時には直接退職者へ

この直接退職者へ振り込まれることが、メリットでもありデメリットにもなります。

今回のように懲戒解雇の場合でも退職金は本人に支給されます。
 

退職金規程は関係ない？

中退共は退職金の原資（退職金を支払うのに必要なお金）を貯める方法のひとつです。
退職金規程とは関係ないのです。
今回のように、懲戒解雇者に退職金は支給しないルールを決める場合、
中退共を選択せず、他の方法で原資を貯める必要があります。