約1,000万円の残業を請求されました!!
2018/10/5
ジャンル | 労務 |
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事件の概要、ご相談内容
私の会社は運送業です。あまりにも勤怠が悪く、配送業務でもミスが多いので、そのドライバーに対して能力がないことを理由に退職を勧めました。本人も同意のうえだったのですが、後日、弁護士を通じて約1,000万円の残業が未払いだと請求してきました。それを拒否するとさらに、約500万円で和解しないか?と提示されました。
経営者の主張
ドライバーが担当する顧客先で、繰り返しのクレームがあり、再三、注意するも改善がされませんでした。
そのドライバーの仕事ぶりは、他の従業員と比べて非常に遅く、運転時間が長くなり、長時間の勤務にはなっていました。それが残業になることは納得できません。しかも、業務がない日は早帰りしても1日分の賃金を保証するなど在職中は可愛がっていた。(困っているときは援助もしていた)にもかかわらず、最後にはお客様先で物損事故を引き起こすなど会社も損害がでています。
そのドライバーの仕事ぶりは、他の従業員と比べて非常に遅く、運転時間が長くなり、長時間の勤務にはなっていました。それが残業になることは納得できません。しかも、業務がない日は早帰りしても1日分の賃金を保証するなど在職中は可愛がっていた。(困っているときは援助もしていた)にもかかわらず、最後にはお客様先で物損事故を引き起こすなど会社も損害がでています。
従業員の主張
運搬による積み荷作業や空き時間の拘束など、過重労働にもかかわらず、残業も一切支払ってもらえなかった。
解決へのプロセス
従業員が主張する労働時間が正しいのか?営業主任が運転日報に勤務時間を記録していたので、実際の運送先などと比較して、残業時間を算出しました。空き時間などはメーターから私用運転があることが発覚しました。
解決のポイント
労働基準法どおりに計算で未払いの残業代を再計算した結果、約100万円となりました。
依頼者の声
このような問題があっては心情的に辛く、廃業してもよいと考えました。しかし、正しく残業時間を計算することで、不要な支払いをせずに済んだことはとても良かったと思います。
振り返り
残業代を支払わないことと、良かれと思って行っていたことを理解してもらうことができました。そこで、ノーワーク・ノーペイを運用するために時間給に変更して月払いに変更しました。長時間勤務になりがちなドライバー業務ですので、より多くの人材を確保してシフト制を導入。できるだけ残業が発生しないようなにシフトを工夫して頂きました。さらに、日報を日々、確認することを徹底して頂くことになりました。
事業者規模情報
運送業 従業員 30名