概算要求

令和2年度（2020年度）の予算について、厚生労働省からはどのような概算要求が行われたのでしょうか。

ポイントを紹介します。
 

一般会計総額は「32兆6,234億円」過去最大に！

年金や医療、介護など高齢化による社会保障費の増加を見込み、前年度の当初より6,593億円多く計上。

 

団塊ジュニア世代が高齢者となり現役世代の急減する2040年頃を見据る

人生100年時代に対応した全世代型社会保障の構築に取り組むとともに、成長と分配の好循環の拡大を図るため、「多様な就労・社会参加の促進」、「健康寿命延伸等に向けた保健・医療・介護の充実」、「安全・安心な暮らしの確保等」を柱として重点的な要求が行われています。

 

多様な就労・社会参加の促進

主な項目には、次のようなものがあります（抜粋）。 〔 〕は前年度の概算要求額

• 長時間労働の是正や安全で健康に働くことができる職場づくり→359億円〔309億円〕
• 最低賃金・賃金引上げに向けた生産性向上等の推進、同一労働同一賃金など雇用形態に関わらない公正な待遇の確保→1,449億円〔1,223億円〕
• 就職氷河期世代活躍支援プランの実施→653億円〔489億円〕
• 高齢期も見据えたキャリア形成支援の推進→1,734億円〔1,204億円〕 など

 

労働・雇用関係の助成金

• 時間外労働削減、勤務間インターバル導入、年次有給休暇取得促進等に取り組む中小企業等及び事業主団体への助成金の拡充
• 最低賃金・賃金引上げに向けた生産性向上に取り組む中小企業・小規模事業者への助成金の拡充
• 就職氷河期世代の失業者等を正社員で雇い入れた企業への助成金の拡充
• 高齢者の特性に配慮した安全衛生確保対策を行う企業への助成金の創設 など

助成金は引き続き働き方改革を促進するテーマに多くの予算が要求されていますね。
動向をチェックし、正式決定後に改めてご案内します。